薬膳を、もっと身近に。

薬膳と聞くと、陰陽学説や五行学説など難しいイメージがあるかと思います。
薬膳の考え方は意外とシンプル。
例えば私達は、暑い夏にはよく苦瓜やスイカを食べます。それは体の中にこもった余分な熱を冷ます為であり、寒い冬には、ミカンや、温かい鍋料理などを食べて、体を温めます。
私達人間も自然の一部だから、自然の変化に従って生きていく事が毎日を元気に過ごす為の秘訣です。
国際薬膳師・フードコーディネーター
藤井杏紀奈

長崎県出身
長崎国際大学卒業
フードプロ総合アカデミー
本草薬膳学院卒業
薬膳レストラン「自然からのおくり物」(2019年3月まで)

薬膳との出会い

私が新卒で就職した会社は、転勤がかなり多い会社で、
日本全国を転々としていました。

とても充実していて、忙しい日々を送っておりましたが、不規則な生活習慣が原因となり、体調を崩すこともしばしばありました。

「今日はなんだか喉がイガイガする…」
大きな声を出さないといけない仕事でしたので、声が出なくなると大変です。

不馴れな土地で、どこの病院に行ったらよいのかわからない…。

病院が開いている時間に診察に行けない…

そのようなことを繰り返して行くうちに、
ちょっとした体調不良程度なら、食生活等でなんとかできないかな?

そもそも、体調を崩しにくい体にするにはどうしたら良いのだろう?

と考えるようになり、そんな時に薬膳と出会い、学ぶキッカケとなりました。

実は、薬膳には「これを食べてはダメ」という制約がないんです。

肉も魚も野菜も食べます。
(こういう体調の時は避けた方がよいとか、この食材とあの食材は相性が悪いというものはあります。)

■いつ・どんな時に何を食べるか?

■季節や自身の体調と向き合って食材を選ぶ。

■必ずしも生薬(ナツメやクコの実など)を使って調理する料理とは限らない。

よく「○○制限」などの健康食事方法がありますが、あれは食べちゃダメ、これも制限しなきゃダメっていうのは
なんだか面倒になって長続きしませんでした。

肉も魚も野菜も乳製品も何でも食べていいんだ!

自分の体に合うものを選んで良いとこ取りしたら良いんだ!

これなら私にも続けられるかも!

と、中医薬膳学の考え方にドはまりしました。

学べば学ぶほど疑問が多くあり、中途半端な知識は誤解を生み出すなぁと思うようになりました。

本場の薬膳をきちんと学びたい。

中国薬膳分野で最高権威機関として格付けされている

「中国薬膳研究会」に認可された日本の教育機関、

本草薬膳学院に入門し、国際薬膳師の資格を修得しました。

中国薬膳研究会とは、中国国家中医薬管理局に属する第一級学会として中国民政部に登録している学術団体です。

薬膳の理論は中国の伝統医学がベースになっています。
漢字ばっかりで難しそうなイメージも確かにあります。

何て読むんだ、この単語…と思うことがあっても、
私にとっては漢字の方がニュアンスが伝わりやすいなぁと感じることが多くあります。

例:「清熱」=熱を清らかにする=熱を冷ます
学べば学ぶほど「あ、なるほどな」と日々の生活の中でしっくりと感じることがよくあるから、とても面白い!

正しい薬膳の知識を、簡単に日常に取り入れて、皆様の役に立てていただけたら幸いです。